第8回 久留米ゼミナール                             久留米で育つ、自主性。一人一人の夢の実現へ。~「久ゼミでよかった。」その言葉を未来へ~


専修学校久留米ゼミナールは福岡県久留米市にあり、2025年に創立57年目を迎えます。大学予備校からスタートした本校ですが、現在、日本人学生600人、そして日本語学科の留学生240人が在籍しています。

 

本校では学内での日本人高校生と留学生の交流を行なっており、異なる文化を持つ若者たちにとって、互いを理解し、尊重し合う心を育む貴重な機会となっています。さらに、地域社会との深い繋がりも大切にしており、教室だけでは得られない、生きた日本社会を肌で感じる経験こそが、真の学びにつながると考えています。また、学生だけでなく、教職員も日本語教育機関としての役割に加え、やさしい日本語の講師派遣や地域日本語教室の実施など、地域社会との繋がりを大切にした活動を積極的に行っています。

 

学生と教職員で参加した地域のお祭りでは、ネパールからの留学生たちが伝統的なダンスを披露し、手作りのネパール料理を地域の方々に振る舞いました。単なる物販に留まらず、自ら作成したボードを通してネパールの文化や留学生自身のことを丁寧に伝えようとする姿が見られ、世代や国籍を超えた交流をすることができました。

 

 このような経験を通して、学生たちは自ら考え、行動する力を身に付けていると感じます。そして、この「自ら考え自ら行動する」姿勢は、将来、学生たちが自分の道を切り開く際、重要な力になると思います。

 

 様々な目的で日本語を学びに来る学生たち、一人ひとりが満足できるよう、自主性を大切にしつつも、時には寄り添い学生たちに伴走しています。その結果、本校に入学を希望する学生たちの多くは卒業生の口コミによるもので、卒業生の学校に対する満足度が高いことが伺えます。

 

 卒業生たちが、人生の岐路に立った時、久留米ゼミナールで過ごした時間を振り返り、「久ゼミで良かった。」と思ってもらえるよう、我々教職員も研鑽しています。

 

 久留米という場所であるからこそできることやここでの出会いを大切にし、日本語だけでなく、在籍中に体験したことが経験となり、学生たちの将来を豊かにするものになってほしいと願っております。地域とともに歩む、開かれた日本語教育機関を目指し、これからもたくさんの留学生を受け入れ、送り出したいと思います。

 

 

(文:専修学校久留米ゼミナール 主任教員 大和佐智子)

 

学内のクラーク記念国際高等学校久留米キャンパスの高校生との交流
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官公庁職員の方へのやさしい日本語講座
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久留米つつじマーチに参加し、久留米の町を地域の皆さんとウォーキング
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地域日本語教室での発表会
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久留米市民の皆様にネパールのダンスを披露
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地域日本語教室での授業の様子
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地域のお祭りで母国の味を紹介
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