第19回 長崎外国語大学「新しい日本語教員養成を“キャンパスが世界・世界がキャンパス”の環境で」


 長崎外国語大学の日本語教員養成は「日本語教員基礎資格取得講座」として2004年に始まりました。その後「日本語教員養成課程」に発展、さらに2026年4月から「登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関」としての課程をスタートさせています。現在、1年生から4年生までの24名の学生が日本語教育に関する科目を履修しています。

 

 新しい養成課程では、必修の10科目+選択必修の3科目以上を履修し、実践研修(教育実習)に進んでいくことになります。課程全体で日本語教員の「必須の50項目」が螺旋状に配置され、一つの知識や見識を何度も異なる角度から考察する構造になっています。

 

 長崎外国語大学は、学部生・交換留学生合わせて800数十名が在席する小さい大学ですが、学生の3分の1が海外からの留学生です。中国、韓国、ネパール、アメリカ、フランスをはじめとする多くの国から留学生を迎え入れ、「キャンパスが世界」になっています。また、日本国内の高校から入学した学生の多くが、2年次3年次に半年~1年の短期留学を経験します。在学生にとっては「世界がキャンパス」なのです。こうして、小さいキャンパスで、いろいろな国にルーツを持つ学生たちが、日々隣り合わせで日本語や外国語を交えて語り合っています。

 

 多文化が多言語で重なり合う“キャンパス”で、多文化が多言語で重なり合う“社会”について考え続ける。それが、長崎外国語大学で日本語教員養成に関わる学習をしていくことの大きな意味になるはずです。養成課程を履修する学生には、日本語教員として必要な知識を習得しながらもそれだけを目標とせず、日本語教育の社会的な意味、そして何よりも、自分が多文化社会の一員であることの意味を考え続ける姿勢を涵養してもらいたいと考えています。

 

 

(文:長崎外国語大学 川﨑 加奈子)