2025.10~2026.01 研修部会オンラインセミナーB 「「日本語教育の参照枠」とこれからの日本語教師養成」を開催しました。

 

 令和7年10月から令和8年1月にかけて、オンラインセミナーB(全3回)「『日本語教育の参照枠』とこれからの日本語教師養成」を開催しました。本セミナーは、九州・沖縄地域で日本語教師養成に携わる養成課程担当者を対象に、Zoomを利用したオンライン形式で実施しました。

 

 第1回は10月25日、第2回は11月8日、いずれも10時から12時まで、第3回は令和8年1月12日に13時から15時まで行いました。参加者数は、第1回28名、第2回17名、第3回15名と、全3回とも日本語教師養成課程担当者のみならず、日本語学校教員や大学教員、県の国際交流協会関係者など幅広い層にご参加いただきました。

 

 第1回「日本語教師の参照枠の理念と背景について理解する―日本語教師養成のこれまでとこれから」では、島根大学の佐藤智照氏を講師にお迎えし、「日本語教育の参照枠」についての基礎的な知識の理解と、教師養成とのかかわりについて、丁寧に解説していただきました。

 

 第2回「事業者の観点から考える 就労分野における日本語教育の参照枠とこれからの日本語教師養成」では、一般社団法人日本国際協力センター(JICE)の長山和夫氏をお招きし、従来の日本語教師養成講座・課程ではあまり意識されてこなかった就労者を対象とした教師養成の際に必要な基礎的な知識・観点の紹介及び、就労者を雇用する企業への働きかけについて、具体的な事例を交えてお話しいただきました。

 

 第3回「日本語教育の参照枠と日本語教師養成での取り組み」では、筑波大学の澤田浩子氏を講師にお迎えし、大学における養成課程での実践例や工夫についてご紹介いただき、「日本語教育の参照枠」を教師養成担当者の視点で整理し直すとともに、参加者自身に養成現場の振り返りと問題の共有が行われました。

 

 本セミナーは、日本語教師養成に携わる方々が「日本語教育の参照枠」を正しく理解し、その内容を踏まえた養成課程の構築につなげていくことを目的として企画されました。加者からは「『日本語教育の参照枠』や行動中心アプローチについての理解が深まり、知識を整理できた」「講師の解説がわかりやすく、資料が充実していた」「Padletを活用していたことで、参加しやすかった」「開催形式がオンライン形式だったので参加しやすかった」との声が多く聞かれました。また、参加者同士が現場の悩みを共有することで安心感が生まれ、さまざまな立場の意見を聞けたことが学びにつながったとの感想も寄せられました。

 

 全3回を通して、理念の理解から現場での活用までを段階的に学ぶ構成となっており、参加者にとって実践的な学びの場となりました。セミナーを通して、養成課程のあり方を改めて見つめ直し、今後の日本語教師養成の質を高めていくための多くの示唆が得られました。今後も、現場の課題や変化に対応した研修の充実を図り、地域全体の日本語教育の発展に貢献していきたいと考えています。

 

 

(日本語教師教育者のための研修部会 当銘盛之(名桜大学)・中原 郷子(長崎外国語大学))

 


「『日本語教育の参照枠』とこれからの日本語教師養成」チラシ