令和8(2026)年7月18日(土)、長崎市役所多目的スペースにおいて、「長崎地区加盟機関協議会(CJTT長崎)」を開催しました。長崎県国際課をはじめ、大学、日本語教育機関など県内の加盟機関のほか、複数の大学・日本語教育機関がオブザーバーとして参加し、地域の日本語教育に関する現状や課題について情報共有と意見交換を行いました。
前半では、日本語教師養成コンソーシアム九州・沖縄(CJTT)の事業概要を紹介するとともに、各機関から日本語教員養成や日本語教育に関する取組や現状について報告が行われました。
後半の協議では、長崎県国際課から県内の外国人の状況について説明がありました。県全体の外国人数は全国と比較するとまだ多くはないものの、就労を中心に着実に増加していることや、造船業などが盛んな地域では外国人比率が高まっていることが共有されました。また、育成就労制度の開始を背景として日本語教育に関する相談が増えており、日本語教師の需要は今後さらに高まることが見込まれる一方で、県内の日本語教師の情報を十分に把握できておらず、必要な人材を紹介できる仕組みがないことが課題として示されました。
これに対し、直ちに人材バンクを整備することは容易ではないものの、今回の協議会を通じて大学や日本語教育機関との顔の見える関係が構築されたことを踏まえ、まずは気軽に相談できるネットワークとして活用してほしいとの意見が大学から出され、地域内で連携を深めながら課題解決を図っていくことの重要性が確認されました。
また、日本語教育機関からは認定日本語教育機関の申請に向けた進捗や課題が共有され、大学からは登録日本語教員養成機関への対応状況や養成課程運営上の課題について報告がありました。地域では、小規模ながらもこれまで多くの日本語教師を養成・輩出し、地域の日本語教育を支えてきた大学が少なくありません。しかし、日本語教師への社会的ニーズが高まる一方で、小規模大学を取り巻く状況は厳しさを増しており、担当教員の努力や熱意だけで養成課程を維持・運営していくことの難しさが共有されました。こうした課題は各機関だけで解決することが難しく、地域全体で情報を共有し、相互に支え合う仕組みづくりの必要性について認識を深める機会となりました。
本協議会では、行政・大学・日本語教育機関が一堂に会し、それぞれの立場から地域の日本語教育を取り巻く現状や課題、今後の見通しについて率直な意見交換を行うことができたことが大きな成果でした。 特に、行政から示された日本語教師確保の課題に対し、大学や日本語教育機関が地域のネットワークを生かした連携の可能性を提案するなど、立場を越えた対話が実現したことは、CJTTが目指す「地域で日本語教師を育て、支えるネットワーク」の具体化につながるものとなりました。
また、同じ地域にありながら日頃は十分な情報交換の機会が少ない大学や日本語教育機関が、それぞれの課題や取組を共有し、互いに相談しやすい関係づくりの第一歩となったことも、本協議会の重要な成果です。今後もCJTTを核として継続的な協議・情報共有の場を設け、行政・教育機関・日本語教育機関の連携を一層強化し、地域における日本語教育人材の育成と確保につなげていきます。
日 時:令和8(2026)年7月18日(土)
会 場:長崎市役所多目的スペース
参加機関:長崎県文化観光国際部国際課、長崎大学、長崎純心大学、鎮西学院大学、あさひ日本語学校、合同会社pordo、(オブザーバー参加:活水女子大学、こころ医療福祉専門学校、長崎日本語学院、福岡女子大学、福岡女学院大学、筑紫女学園大学)17名
テ ー マ :
(1)日本語教師養成コンソーシアム九州・沖縄の事業紹介
(2)各機関の取組、事例共有
(3)課題の共有、連携のための協議、ディスカッション 他
・長崎県における外国人の状況について
・長崎県における日本語教師のニーズと日本語教育人材バンク構想について
・日本語教育機関の現状と課題・認定日本語教育機関の申請について
・大学日本語教員養成課程の現状と課題
(日本語教師養成コンソーシアム九州・沖縄 代表 橋本 直幸(福岡女子大学))